2008年5月5日月曜日

十和田市現代美術館 アートセッション 3


 Q,ハンスさん、人が入り込む作品が多いですね?
A,確かにそう…。作品をあえて分かりにくくして、そこに身体を置いて時間をかけてその経過を体験して欲しくてね。何も起きない場面で出会えるのは自分だけ…それが狙いなんだ。

 Q,ノイデッカーさん、林の地面を、見る人の目の高さにした意図は?
A、普通と違う目線で新しい体験ができるでしょう。わざと入り込めない高さにしてネ、入りたい気持ちと矛盾させるの。想像で入り込んでもらいたいのよ。

 Q,椿さん、アリは動かないんですか?
A、ここでは動かさないことに価値があるんです。実は油圧が入ってるんで動かせるんです。あと一千万出してくれたら銀行強盗用にでも…いやジョウダン。固定型は自分では初めてだったので感謝してます。
 Q,近代美術館でなく現代美術館にした意図は?
A、一つは現代美術のほうが作品と触れ合えること、もう一つは近代美術ではネダンが高すぎることだね。
 …ここで椿氏爆弾発言…

値上がりするから すぐモトが取れる

この美術館の作家は若いでしょう。それだけにこれから有名になって値を上げる人が出てきますよ。そこで高く売っちゃえば十六億のモトとるなんて簡単です。資産づくりの投資だと思ったらどうです…。
 二十二作品は固定だと思っていただけにこれには驚いた。作品の所有権は十和田市に有るから売買も自由だとすれば目からウロコだ。いや館からは、著作権があるから部屋の色ひとつ変えれない…とも聞いた。これまた要チェックだ。
 アーティストとファンが間直に交流できるセッションはこのように盛り上がった。十和田市民の芸術心も捨てたものじゃないと思いたいのだがそれは早合点。実は冒頭にこんなやり取りがあった。
 「会場の皆さんで市民の方は…手を挙げてみて…」
記者を含め約十人が挙手。「じゃあ美術関係者は?」
挙手は六~七名。残りの八十名余りは市外の美術ファンだという事か。これを、市民の参加が少ないと嘆くべきか、それとも市外からの集客に期待が持てると喜ぶべきか。村山康子館長の判断やいかに。

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