2008年7月19日土曜日

katudannsou

分からないこと 出来ないこと

 レーザーレーサー水着に日本中が右往左往
しているのを見て、なぜ国産化できないのか
不思議に思った。体を締め付け体積を小さく
流線型にする、縫い目をなくし超音波で接着
する…と原理は分かっていた。だがミズノ、
デサント、アシックスと超一流の企業が揃っ
ていたのに出来なかった。

 出来そうで出来ない話として忘れられない
のが「もんじゅ」だ。プルトニウムを燃やし
てもそれ以上にプルトニウムが出来るという
夢の原子炉だが、九十五年に温度計ひとつで
つまづき大爆発を起こした。西洋の国々は技
術的な壁から開発を断念していたが、ニッポ
ンは自信をもって取り組み、その結果挫折した。

 身近なことでは使用済み核燃料再処理だ。
商業運転している英国や仏国からちゃんと学
んだはずなのに、肝心なガラス固化体づくり
に四苦八苦で仮免どころではない。しかも換
気扇が止まったりIAEAの封印を破ったり
と、信用は一向に積み重ならない。

 水着の開発競争は平和な世界の産物だが、
原子力分野でのミスリードは地球の命にかか
わる。何十万年も昔の活断層はしょせん分か
らないことだし、放射能の管理も人の手には
負えないのだ。出来ないこと…分からないこ
とを正直に認め、それでも進むという覚悟が
あるのか国民が自問する時期にきている。

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