2008年7月18日金曜日

活断層の調査を 事業者にまかせる不安





活断層の調査 事業者任せ不安

 ●原子力施設への不安は、放射性物質の管
理という内的問題と、地震やテロという外的
問題に分けられる。後者の代表は地震で、こ
のごろ活断層への懸念が高まっている折、広
島工業大学の中田高教授が大間原発について
「未知の活断層が存在する可能性がある」と、
原子力安全委員会に再調査を求めた。

 ●これを受けて、事業者の電源開発が行っ
ている現地調査の状況が報道に公開された。
どこかで見た光景だと思ったら、東通原発南
西の「横浜断層」を東京電力など三社が再調
査した際の三月末の報道とそっくりだ。いず
れも「事業者が調査している」ことに私は強
い違和感を覚える。

 ●活断層の存在を主張する研究者たちや国
の専門家たちと、なぜ一緒に調査しないのだ
ろう。共同で行えばデータの信頼性は増し、
相違点もその場で議論できる。事業者だけの
調査では「不都合な真実を隠すのでは…」と
心配にもなる。

 ●六ヶ所再処理工場では直下に未知の活断
層があるのではと疑われている。六月二十四
日の本紙では一ページを割き、渡辺満久東洋
大教授と日本原燃の両論を対比させていた。
この問題はぜひ両者共同で現地調査を行い、
県内各地で公開討論会をやってほしい。主催
はもちろん三村申吾青森県知事だ。

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