2008年6月26日木曜日

前車の覆るをみて後車の戒めとすべし…


 同じ轍を踏む 弘前学区再編

 少子化の波が待ったなし、校舎も老朽化
し財政も困窮している。となれば学校統廃合
が俎上に乗るのも当然だが、ひとつ手順を誤
ればまとまる話も混迷の道に迷い込む。弘前
市が小学校の学区を再編すべく「通学区域改
編協議会」を設置したが、三つの理由から先
行きが心配でならない。

 一つは会議を非公開にしたことだ。委員
は学校長やPTAや町内会連合会の代表など
だが、いずれも公的な活躍ぶりを見込まれて
選ばれている。人目が有ると率直な物言いが
出来ない…というならそもそも失格だ。

 二点目は、各界各層を代表しているはず
の委員が必ずしも、それぞれの組織の意見を
吸い上げてはいないという点だ。会議での発
言はほとんど委員個人の意見なのだから、各
界各層の意見集約の役目を果たしていない。

 三点目は(これが一番の問題なのだが)普
通の市民や現場の教師を参加させていないと
いう点だ。エライサンを網羅して形作りする
のでなく、原案をつくる段階にこそ意欲ある
市民を多数参加させるのが肝要なのだ。

 役所主導でこっそりと原案をつくり、公
表した時点ではすでに修正するつもりはなく
形ばかりの説明会で強行突破する。このスタ
イルでは青森市が失敗したばかりだ。前車の
轍を踏むのは愚かしい。

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