2009年5月17日日曜日

とうてつ駅ビルSC 白紙撤回 


白紙になった駅ビル 市民で活用を考えよう

 とうてつ駅ビルを所有する「大和システム」が

ショッピングセンターの建設を白紙にする…と

十五日に発表したが、想定内だから驚きはし

なかった。建物を解体し複合型のSCを建てる

という投資にはハナッから無理があったからだ。
 SCを壊すのにおカネをかけ新しく建設するの

に更におカネをかければ、入居するテナントの

賃料も跳ね上がり利益が出しにくい。しかも食

品スーパー、家電量販店、大型衣料店などを想

定していたが、いずれも近隣に類似店舗があり

既に過当競争状態だった。
 それに加えてサブプライムローンの崩壊に端を

発した金融不安からの経済危機だ。進出が

決まったのは〇七年十月だが、当時の同社を

売上高で見ると
 〇五年三百五十二億円、
 〇六年四百五十八億円、
 〇七年五百九十五億円と
破竹の勢いだった。ところが

〇八年は四百八十四億円と急落し、

〇九年も前年比三十%以上の減で推移している。

同社はこれまでも二度、計画を延期していたが

ついに白紙撤回という手段に出たわけだ。
 進出決定時、当時の中野渡春雄市長は

「十鉄が撤退した時から同社を信頼していた」

とベタホメで、さっそく中心市街地計画を

見直したのだが、それ以降、市が積極的に

交渉を続けたと言う話は聞かなかった。
 一度決めたらどんなに環境が変わっても

突き進む…公共事業ならそうだろう。だが

民間事業は機を見るに敏で、計画の見直しは

日常茶飯事だ。進むも戻るも厳しいソロバン

勘定で決断はクールで素早い。
 そこで心配なのが、新幹線駅前の一等地に

進出がウワサされているイオンだ。確約も

無いのに「信頼」を拠り所に駅前計画を変更

してまで進出を待っている。だがイオン本体の

経営状態は苦しく、出店戦略も変更を余儀なく

されている。流通・小売業界に長く携わってきた

経験から言うと「七戸出店」はゼロに近い。
 小又勉町長には、せめてこれからの交渉は

複数者同席で、公開で行うことを提言したい。
 とうてつ駅ビル問題は小山田久市長にとっての

試練となるが、幸いなことに建物自体はまだまだ使える。
しかも広い駐車場を備えている。この活用について

市民の知恵を借りることをお勧めする。市民があそこに

何を望んでいるのか、市民の声を聞いて見ることだ。
 実は大和進出決定時、私は社長さんあてに

次のような提案をした。今でもほぼ通用すると思うが…。
 当時も今も市民が不満に思うモノは大差ない。

ナンバーワンは「美味しいもの屋さん」だ。

明朗会計のしゃれた飲食店街があれば仲間や家族と楽しめる。
 老若男女の国民娯楽「カラオケ屋さん」も不足している。

六万の文化都市にスクリーンが一つも無いのも寂しい。

フィルムコミッションという下地はある。
 駅ビル生き活きクラブ…でも立ち上げて、

市民みんなで考えましょう。市長さん旗を振って下さい。

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