2008年12月1日月曜日

原子力推進の知識人ばかりでは…




異なる両論を 聞き比べたい

 ◇異なる二つの主張があるとき、Aの話だけを聞けばAが、Bだけを聞けばBがもっともらしく思えるので判断に迷う。そんなとき討論の形をとると異論・反論が行き交うので分かりやすくなる。日曜討論とか朝までナントカ…が好例だが、青森県と縁が深いエネルギー問題ではそういう場面が見あたらない。
 ◇十一月二十四日に六ヶ所村で環境シンポジュームが開かれたが、講演者もパネリストも原子力に理解を示す人ばかりだった。三十日にはむつ市でエネルギー講演会が開かれたが、テーマは原子力の役割と安全性だった。
こういった企画は、原子力を受け入れている人よりも、不安に思う人に向けて発信すべきではないだろうか。ならば原子力に批判的な人を交えた討論会で有るべきだろう。
 ◇この五日の十和田市での講演は「クリーンエネルギー・原子力」で、九日の青森市での講演は「核燃料サイクルの必要性」で、主催はいずれも資源エネルギー庁だ。首都圏から著名な有識者を招いてのことだからおカネもかかっているが、推進一辺倒の啓蒙活動より疑問や不安を抱いている人が参加したくなるような「両論を聞き比べられる」企画を望みたい。もちろん質問や意見交換もたっぷりできる形で。

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