2008年8月4日月曜日

若者が 青森から 逃げていく




青森離れの原因 心当たりがある

 ◇私が子どものころ、お年よりは百人中四
人で貴重な存在だったが、今では二十四人も
が六十五歳以上だというからお年よりだらけ
だ。その青森県の人口が今年百四十万人を割
り、半世紀前の水準に戻ったという。三村知
事は人口減は全国的なものだ…と言うがそれ
で良いのだろうか。私には青森から逃げてい
く県民の心が見える。
 ◇高齢化社会を支えるのは若い世代だ。運
よく相手に恵まれ結婚できても、子どもを産
む病院がない。子育てに欠かせない小児科医
が足りない、麻酔科医の手配がつかず手術も
できない。いやそれ以前に仕事がないから食
べていけない。県内の事業所数と従業者数は
この五年間でともに8%減っている。
 ◇上北・三沢・十和田方面では原子力産業
が数字を支えているとは言え、私の知人のほ
とんどは「喜んで従事している」のでなく「仕
方なく」だ。都会のスーパー店頭で攻めの農
林水産業やクリーンな農水産物をアピールす
る一方で、全国のテレビや新聞では「高レベ
ル放射性廃棄物ガラス固化体トラブル!」の
ニュースが流れる。   
 ◇団塊の世代を移住させる…とか、わが子
や孫を定着させる…とかの決め手は何だろう。
豊かな自然か、美味しい食材か、優しいもて
なしの心か。それとも「原子力産業と共存す
る青森県」だろうか。

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