八戸市長選の告示を控えた十六日、某紙に
立候補予定者の座談会が載り、ひと目見ただ
けで素晴らしい企画だと分かりました。行政
のリーダーを選ぶためにさまざまな機会が用
意されていますが、いずれも欠点が多かった
からです。

支援者だけ会合では威勢のよい主張とガン
バローがメインですし、選挙戦で街中にこだ
まするのは名前の連呼です。誰を選ぶか決ま
っている人も迷っている人も、候補者の主張
をよく聞きくらべたいと思っています。

そんなニーズに応えて十二日には公開討論
会が開かれましたが、会場に足を運べる人は
限られます。しかも壇上でのやりとりは、か
なり緊張が強いられますし時間の制約もある
ので、どうしても消化不良気味です。
今回の紙上座談会では三日間で7000字
という量に驚きました。政治家にとって言葉
は命ですから、その意をくみ取ろうとすれば
読むのに時間がかかります。「自治体像」「政治
姿勢」「政策課題」とテーマも良く整理されて
いました。
二人の発言には共に誠実さがあふれていま
したが、これも新聞社とか司会者への信頼感
があったからでしょう。この企画を公開でや
ったら…と、ふと考えました。さてこれだけ
の判断材料を得たのですから、あとは有権者
の出番です。しっかり選んで下さい。

アスファルト道路に陥没はつきものですが
財政難のこの頃はどの自治体も
穴があいたからと言っておいそれとは動けないもの

十和田市の北里公園通りもご多分にもれず
あちこちに穴が目立っていましたが
10月13日9時30分~
ガラガラ ゴロゴロ と
補修作業が始まりました

市民からの「穴があいてるよ、危ないよ」の電話に
すばやく動いたのが土木課
現地を確認し業者を手配し
すぐやる課…といえば千葉県松戸市ですが
いい手本はマネするのが大事なこころがまえ

小山田市長が「市民とともに」を掲げ
小久保副市長が「おもてなし心」を打ち出し
元気な十和田市を目指していますが
市職員数百名が市民の目で街をみれば
ほらあちこちに「不便」や「危険」がいっぱい
さてさて、市民の連絡を待たなくても
気がつきそうなものだ…との要求は酷でしょうか
そういえば市役所に行っても
すれ違いざま、アタマを下げる職員はわずかだし
カウンターでニコリとする職員もマレだし
電話で名前を名乗る職員は貴重品だし
やっぱり厳しい市民目線を浴びせるか
岩手県議会の 県民サービス
◇青森県の財政は大変だ。コツコツ貯めて
94年度には1800億円もあった基金はズル
ズル減り、08年度末には316億円しか残っ
ていない。収入の99.8%は支出先が決まっ
ており自由に使えるお金はないという。この
危機的状況下で県議会がどんな活動をしてい
るのか興味が有るのだが、よく見えない。
◇関心がある人は傍聴に来てくださいと言
われるが、平日の昼日中に時間をとれる人は
マレだ。最近はインターネット中継が有るの
で便利になったが、一週間も経てば見られな
くなるからまだまだ不親切だ。そんなグチを
こぼしていたらネット仲間が教えてくれた。
「岩手県は進んでいるよ」と。
◇私がスゴイと思ったのは、一般質問の様
子をその夜6時50分から3分間、民放テレビ
2局がダイジェストで流すことだった。県費
での提供で、ニュースとは別枠だから質問者
が全員取りあげられ注目度も高い。10月2日
からの放映は県南地方なら視聴できた。
◇もう一点は「本音で語ろう県議会」だ。
議員が県内四ヵ所に出向き議会に対する意見
交換をする企画だ。事前申し込みも不要でだ
れでも参加できるから、敷居が低い。11月の
会合では決算特別委員会の審議内容の説明も
あるから親切この上もない。こんなに良い手
本がすぐ隣県に…。
自民の「影の内閣」に期待する
自民党の谷垣新総裁が「影の内閣」を組織すると聞き、
半月前を思い出した。民主党が「次の内閣」を標榜してい
たのに、イザ組閣となったら予定通りは鳩山総理・菅副総
理・原口総務だけで、十八人中十二人は副大臣名簿にすら
載っていなかった。
学校で英国の「影の内閣」を学んだが、政権を取ると
ほとんどのメンバーがそのまま大臣に就任していた。
いつ政権交代が起きても支障なく政治を行うのが目的
だから当然のことだ。だが民主党の「次の内閣」で勉
強し準備してきたのに出番が来なかった人々はどんな
に落胆したことか。
自民党の「影の内閣」にはそうであって欲しくはな
い。捲土重来を期し、本当に大臣職を担えるだけの力
を養って欲しい。国会の論戦では「影の大臣」の活躍
を期待する。
八戸市長選挙が近づき八年前の公開討論会
を思い出しました。十月八日、約八百人の聴
衆を前に四人の候補者が熱く訴えました。公
開討論会はすでに全国で行われ、青森県だけ
が乗り遅れていましたが「公開討論あおもり
フォーラム」さんの努力が稔り、同年七月の
参院選で第一回目が開かれたばかりでした。
05年の十月二十五日には二人の候補者に
よる合同・個人演説会が開かれました。裏方
で携わっていた私は、耳慣れない「マニフェ
スト型」に戸惑いながらも新しい流れを感じ
ていました。約三百六十人の聴衆も同様だっ
たと思います。
今度の選挙ではすでに三人が立候補を表明
していますが、まだ公開討論会や合同・個人
演説会を開催する話が聞こえて来ません。そ
う言えば先の衆院選でも青森三区には動きが
無かったので、公開討論会先進地の八戸市ら
しく無いと心配しておりました。
公開討論あおもりフォーラムで学んだ門下
生は今年すでに、十和田市長選・東北町長選
そして衆院選2区と討論会を開催しました。
難問山積の八戸市政のリーダーを見極めるに
は、公開の場での討論会が最適です。八戸市
には経験豊かな人が大勢いますので、力を合
わせて是非実現してください。候補者もそれ
を待っていると思います。
十和田しゃべり場の会 簗田明博


インターネットの普及は目覚ましく、衆院選でも
開票速報や動画配信で画期的な役割を果たしたが、
ネットの最大の恩恵は情報の検索力にある。ちなみ
に「十和田市」と入力すると107万件の情報が出
てくる。懸案であるわが十和田市議会の改革が気に
なり「議会改革」を検索したら82万件もヒットし
た。それだけ国民の関心が高く、取り組んでいる自
治体が多いことを証明している。
市政の主役は市民で、市民の声を市政に反映する
ために議員は選ばれている。「議員は良くやってい
る、素晴らしい」との声が街にあふれていれば改革
などは不要だが十和田市がそうだとは思えない。市
民の不満も疑問も山積している。むろん一部の市議
の間で改革に取り組んでいるというウワサも聞くが
歩みは遅々
としたものだ。しかも市民には何も見えないから
「議会には自己改革能力が無いのでは」の不信も
出てくる。