聞く耳もたない 高校統廃合路線
●県議会のインターネット中継は見ごたえ
がある。今回の一般質問でも日米地位協定の
見直しという国際問題から、通学路の危険な
交差点という生活問題まで興味深かった。中
でも高校の統廃合問題は、十二人の登壇者の
うち八人もが取り上げたので驚いた。
●県民世論を代弁する議員がこうも揃って
異論を唱えたのだから、計画案の見直しや先
送りは当然…と思いきや予定通り進めるとい
う。これでは意見を聞く耳はサラサラ無かっ
たと言われても仕方あるまい。
●戸山・八戸南・南部工の三校の統廃合案
が公表されたのは三月末だ。その後二ヶ月間
県民の声を募集したがどれほどの意見が採用
されたのだろう。パブリックコメントに対す
る県の回答はいつもそっけない。県内六地区
で行った説明会も「理解を求める…」一辺倒
で実行案を「通知する会」に近い。
●統廃合に反対する人にしても、生徒数激
減の予測や小規模校のメリットもディメリッ
トも承知しており、その上で解決策を見つけ
たいという良識はある。ポイントは原案作り
の段階から県民や現場の教師を参加させるこ
とにある。教育委員会が理論武装すればする
ほど県民はかたくなになる。必要なのは強行
突破ではなく協調と共感だ。
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