2008年8月23日土曜日

あおもりけん アオモリケン こだわりが首を絞める




青森県産品への こだわりに疑問

 ●弘前市のリンゴ加工業者による偽装表示
問題で実施した同業五十九社の自主点検結果
が公表された。県は対象を食品製造業全四千
五百社に広げ、さらなる適正表示の指導・啓
発に乗り出すという。私はいささか「あおも
り」にこだわり過ぎではないかと思う。

 ●十和田湖休屋の土産物店のほとんどは青
森県に位置するが、並ぶ商品の半数以上は秋
田県産だ。「青森県産かしら」を基準に品定
めするお客さまは見かけない…と親しい経営
者は言う。観光客の欲しいのは「十和田湖み
やげ」なのだ。

 ●品質は良いのに知名度が低い。実直だけ
ど商売が下手だ。こうした弱点を克服する手
として「攻めの農林水産業」は有効だと思う
が「決め手は青森県産」となると疑問だ。函
館の知人いわく「まるで北海道が劣っている
みたいじゃん」と。

 ●六月に三村申吾知事が、県産食材だけを
使用した「自給率118%の五品ランチ」を
食べていた。自給率1%の東京都のランチは
「野菜スープ一品」だが、こうした「比較プ
レゼン」は相手の神経を逆なでする。四十七
都道府県にはそれぞれ特徴があり、お互いに
得意な産業で補い合っている。「青森県産も
良いよ」くらいの気持ちで行きたい。

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